夏休みが明けると、各園求人情報が出揃いいよいよ採用シーズン到来です。
求人情報が正式に出る前から、園見学の受け入れを行っていたり、1日インターンや保育体験、合同説明会などに参加している幼稚園やこども園もたくさんあるため、すでに受験する幼稚園を決めた保育学生さんも多いのではないでしょうか?
特に今年は新型コロナウイルスの影響を受け、保育実習や就活の見通しがたちにくいことから、MeetRiiに登録している学生さんの傾向としては6月頃から積極的に動いている方がとても多くいました。
来年度の受け入れ母数が確定する9月からは、求人公開と共にいよいよ面接の案内が始まります。
今回は、そんな面接を間近に控えて「履歴書ってどう書けばいいんですか?」と悩んでいる学生さん向けに、これさえ押さえておけば悩まない!という、履歴書の自己紹介の書き方のポイントを、人事スタッフが採用担当の目線から紹介いたします。
自己紹介・自己PRを書くことは、思っているより難しくない?
1. 「自分探しの旅」が始まってしまうのを防ぐ
まず履歴書で悩む場所と言えば、自己紹介や自己PRと書かれる「自己紹介系」の覧です。
人生の中でなかなか自己紹介してくださいなんて言われることはなく「最後に自己紹介したのいつかな」「自己紹介ってそもそも何を書くのが正しいの?」などと、まず頭を悩ませる場所がこの第一の関門です。
思わずネット検索してしまったという保育学生さんもいるのではないでしょうか?
もちろんこれは、単なる自己紹介ではなく自己PRの場です。
よくある就活系の本や記事には「自分の長所を具体的に書きましょう」と書いてあるものの、長所は短所に、短所は長所にもなるため実際自分の何を書くのがいいのか悩んでしまい、悩んだ結果「自分探しの旅」がはじまる学生も少なくありません。
では、どうすれば自分探しの旅を回避できるのでしょうか?
答えはシンプルです。
園見学に行った際、そこで働く先生を見て「自分とこういうところが似ている」と思った箇所を書き出す。これだけです。
どうでしょう。それならとりあえず出来るかも?と光が見えてきたのではないでしょうか?
逆に「自分との共通点なんて何も見つからない」と思った場合は、その園へ就職すべきか思いとどまってもいいと言えます。
給与・立地・教育方針などの諸条件が良いと感じていても、働く上で人間関係は切り離せないものです。自分とは雰囲気が合わない職場で働き続けることほど苦しいことはありません。
園見学や園説明会は就活をする上で、様々なヒントの宝庫です。
採用をする園長先生や副園長先生も、現場職員が円滑に仕事を行うためにも、現場の職員とうまく馴染めそうな人を採用したいと考えています。そこに対して上手く提案できるか?というのが幼稚園・保育園業界では大切です。まずは、現場の先生の雰囲気や傾向をきちんとリサーチして、自分の長所や性格とすり合わせましょう。
2. 「輝かしい実績」や「リーダー経験」は必要ない?
よく自己PRというと、具体例に「〇〇でのリーダー経験があります」や「部活で〇〇入賞しました」などの華やかな実績や経歴を書こうする学生がいますが、このパターンで書いてくる学生はたくさんいるので、よほど「甲子園に出場しました!」のような誰が見ても凄いと分かる華やかな実績ではない限り、採用担当はこの手の話は見飽きていると考えてください。
逆に言えば、輝かしい実績や経歴は履歴書に必要ありませんというのが結論です。
幼稚園は、皆さんが即戦力になると思って採用しているわけではありません。
長い目で見て「子どもたちと一緒に、先生として成長していって欲しい」と思って受け入れます。
この思いに対して、どう応えていくことができるのかという事を意識して自己紹介を行いましょう。
明るくポジティブな先生が多い職場で、貴方もそういった性格なのであれば、何事にもポジティブに頑張れるという事を学生生活の中でのエピソードを添えて書けば良いだけです。逆に実績にこだわり過ぎて、無理やりまとめた結果、支離滅裂な文章になるよりも断然良いといえます。
3. とにかくシンプルに。主張は1つだけ。
よく、あれもこれもと決して大きくはない枠の中に2つ・3つと自分の長所を詰め込む学生を見かけます。
しかしその2つも3つもある長所を短い文章の中に綺麗に収めきれるだけの文章力を持っていない限りは、オススメしません。
よくプレゼンテーションを行う際のスライドや資料で主張したい情報はスライド1枚につき1つに絞った方が良い、と言われます。
これは2つも3つも情報を入れてしまうと、結果そのスライドで主張したいこと全てがぼやけてしまうからです。
履歴書の自己紹介欄も原理は同じです。
基本的に長所は1つだけに絞り、そのエビデンス(根拠)を示すだけに留めましょう。
「シンプルイズベスト」は、よく聞く言葉ではありますが、まさに字のごとく昔からある最も効果的な手法です。
一文目にまず「結論」となる長所を書きます。
二文目以降は「経験」「実績」などのエピソードを述べていきます。
最後にもう一度「結論」を述べたうえで、「貴園に貢献できる」「能力を活かせる」「お役に立てる」のではないかと考えますといった形で締めくくれば、綺麗にまとまった文章となります。
中途採用などであれば、具体的な仕事の成果などを一文目に入れることが望ましいですが、新卒であればこの書き方に倣って自己紹介を組み立てるだけでシンプルかつ読みやすい自己紹介をつくることができます。
自己紹介を書く上で大切なこと
ここまでコツについてご紹介してきましたが、履歴書で最も大切であり、大前提となるのはなのは「読みやすく文章が整理されている」ということです。ここをまずクリアしていない文章は、読み手に苦痛を与えてしまう上に「結局何が言いたかったの?」と何1つ伝わらなかった、という結果を残してしまう可能性があります。
文章が苦手という学生さんほど、まずは「シンプルイズベスト」を意識して、ぜひ就職活動に挑んでみてくださいね。
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