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一般企業の就職とは大きく異なってくる幼稚園業界。
MeetRiiでは就職に関わる幼稚園の分類から、選考スケジュール・自己分析に役立つ情報などをまとめました。

幼稚園業界の分類について

なんとなく理解しているけれども、実のところよくわかっていない幼稚園業界について。
まず幼稚園探しをはじめる前に業界全体について詳しく見ていきましょう。
 

公立幼稚園と私立幼稚園の違い

文部科学省によると、幼稚園・保育園は大きく分けて運営主体(公営・民営)と設置主体(公設・民設)で大きく4分類することができます。しかし「公設民営」のような設置主体と運営主体とで公民混在していることがある保育園とは異なり、幼稚園は「公設は公営」「民設は民営」と全国の幼稚園がすべて公民きれいに分かれています。

私たちが一般的に呼んでいる公立幼稚園は「公設公営」、私立幼稚園は「民設民営」に分類される幼稚園です。

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公設公営幼稚園の大きな特徴は、国立幼稚園は国立大学法人が所有する幼稚園のため「独立行政法人」の職員であり、公立幼稚園は地方自治体が所有する幼稚園のため「地方公務員」という職業になることです。 民設民営幼稚園である私立幼稚園は「幼稚園教諭」に分類されるため、ひとことに幼稚園の先生といっても職業分類上は大きく異なります。
 

認定こども園の種別について

2006年に制定された「認定こども園」制度。
教育・保育を一体的に行う施設で、いわば幼稚園と保育所の両方機能を併せ持っている施設です。 認定こども園も内閣府によって大きく4つに分類されており「幼保連携型」「幼稚園型」「保育所型」「地方裁量型」と、それぞれ就職の際に必要となる資格が異なります。
この中でも一般的に主流となっている「幼保連携型」と「幼稚園型」について幼稚園と合わせて知っておきましょう。

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「幼保連携型」は幼稚園的機能と保育所的機能の両方の機能をあわせ持つ単一の施設ですが、「幼稚園型」は認可幼稚園が保育が必要な子どものための保育時間を確保するなど、保育所的な機能を備えている園を指します。
従来の幼稚園も最近では預かり保育の拡充を図っており、認定こども園に近い機能を持っている園は多く存在します。
また、認定こども園と一言で言っても必要資格が異なるため、選考前に必ずチェックをしておきましょう。
 

就活スケジュールについて

一般企業とは異なる採用スケジュールで動くことが多い幼稚園業界。
ここでは幼稚園業界全体のスケジュールやオススメの就活スケジュールを紹介していきます。

幼稚園業界の選考スケジュール

実際に幼稚園に就職するためのスケジュールについて知ることは、就活を成功に導くためにはとても重要です。
ここでは就職先として一般的な「公立幼稚園(地方公務員)」と「私立幼稚園(幼稚園教諭)」に絞ってポイントをお伝えします。

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公立幼稚園では、毎年春頃に各市区町村で採用案内が公表されます。
春~夏にかけての試験が一般的ですが、公表日・試験日程は自治体により大きく異なる場合があるので、気になる自治体のホームページや過去実施情報は事前にチェックしておきましょう。
自治体にもよりますが、一般的に公立幼稚園は園見学を受け付けていないことが多いです。

私立幼稚園は園よって求人公開時期にバラつきがありますが、翌年のクラス編成を検討するタイミングである夏~秋にかけてが最も求人数が増える傾向にあります。求人公開の時期に関わらず、園見学は随時受け付けていることが多いので、気になる幼稚園は積極的に問い合わせをしてみましょう。
採用試験を終えると3日~1週間程で合否結果がくるのが一般的です。

就職活動の進め方

MeetRiiが公立・私立の選考スケジュールをもとに、オススメする就職活動の進め方をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

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①幼稚園調べ
私立を受ける場合は、目安として5園は気になる幼稚園をピックアップしておきましょう。 公立を受ける場合は、最終学年に入る前に受けたい自治体の選考時期などを調べ、例年の選考内容などを確認しましょう。

②筆記対策・小論文対策
公立を受ける場合は筆記試験勉強を早めに行いましょう。また、自治体や私立幼稚園によっては小論文試験もあるため、忙しくなる前のこの時期に対策を行っておくと良いでしょう。

③公立幼稚園申込
多くの自治体で申し込みが始まります。申し込み期間が短い自治体もあるため、こまめにチェックしておきましょう。 また私立幼稚園も合同説明会などのイベントが開催される時期です。多くの幼稚園に出会える機会なので、余裕があれば積極的に足を運びましょう。

④公立幼稚園選考 ⑤私立幼稚園見学
 公立の一次選考(筆記)が順次始まります。早ければ二次選考(実技・小論文・面接)も同月に行われます。 私立幼稚園の求人が出始める時期です。気になっている幼稚園はこまめにチェックし、園見学の申し込みを行いましょう。 また園見学の際に好印象を持った幼稚園は、選考を受けたい旨を伝えましょう。

⑥実技対策
私立幼稚園では、面接・作文(小論文)・ピアノ実技の3つが一般的です。 ピアノ実技内容については事前に課題を確認し、落ち着いて挑めるように練習しておきましょう。

⑦私立幼稚園選考
求人が多くなってくる時期です。また後半になると公立志望だった人なども流れてくるタイミングです。 私立幼稚園を希望している場合、気になる園は早めに選考を受けておきましょう。 運動会などの行事に選考希望者を招待している幼稚園も多いので、イベントには積極的に参加して保護者の雰囲気なども見ておきましょう。

⑧就職先の決定
複数の幼稚園から内定をいただいた場合、できれば内定から1週間以内に就職するかどうかの意思を固め「内定承諾」の連絡と共に、就職をしない園には「内定辞退」の連絡を行いましょう。 内定辞退をすることは悪い事ではありませんが、来年度のクラス編成にも大きく関わってくる部分なので、できるだけ早く連絡を行い、幼稚園側が追加募集をかけられるように配慮することが大切です。

自己分析のススメ

幼稚園を探すにあたって、自分が理想とする教育方針や働き方を定めておくことが大切です。
ここでは「こんなはずじゃなかった!」とならないために、最低限決めておいた方がいいことをまとめてみました。

5つの条件を決める

①理想の「教育方針」や「教育スタイル」を書き出す
 過去の経験や教育実習で感じたこと・自分の性格などから、得意とする分野・興味のある教育などを書き出していきましょう。まずは思いついたままに書き出してみる、ということが大切です。

②理想の職場環境を書き出す
理想の教育が定まってくると自ずと、それを行うために最適な環境も見えてきます。 幼稚園の規模の大きさや、施設環境、クラス編成(横割り・縦割り)、担任制度(1人・複数)、行事と保育のバランス、先生の持つ裁量、研修体制、通勤時間、給与・福利厚生(通勤手当・家賃補助)の要望を書き出しましょう。

③条件を5つに絞る
 ①②で書き出したすべての条件満たしている幼稚園はなかなかないでしょう。 住む家を決めるのと同じで、幼稚園を決める際も「どうしても譲れないポイント」と「できれば叶えたいポイント」とに項目を分け、優先順位を決めていくという事が大切です。
 この時に職場環境にばかり意識がいってしまうと「こんなはずじゃなかった!」という事が起きてしまいます。あくまでも教育方針などを軸として考えることを忘れないように、【教育2:環境3】くらいのバランスにしておきましょう。

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条件を決めたうえで分かりやすく視覚化したり、数値化することで気になる幼稚園のリストをまとめていきましょう。 また園を調べる上で気になるポイントがあれば同じく箇条書きでメモをしておきましょう。
後々見返したり、園見学前に確認することで確認すべきことがより明確になり、軸がぶれることもなくなります。